休日はひとり旅(7)

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今回の撮影は目的が2つあった

1:FOMAPAN400 とD-76 での結果を再確認

2:FOMAPAN200 とRollei Supergrain の結果検証

こう言う時にはMAMIYA645PRO のようにフィルムバックを交換できるのが有難い

同じ状況下で違うフィルムを装着することが可能になるからだ

プリント実習の報告でも述べているが 結果としてはFOMAPAN400 のネガが素晴らしかった

二つのフィルムを比較してしまうとPAN400に軍配を上げたくなるが

単体でみる限りPAN200 も決して悪いネガではない

そこは「好み」の問題となる

PAN200とRSG はやはり独特のコントラストがあってシャドウもハイライトも良い

『微粒子』という訳でもないが『荒い』と言う印象もない

曖昧な表現だが「適当」なレベルで ある程度引き伸ばしてプリントすると

その「味」がよくみられると思う

実際にプリントしてみても 硬すぎず 潰れることもなく

フィルターでコントロールする余裕があり 表現の幅は実に広くて面白かった


ただ個人的な方向性としては双方ともD-76 で処理したものは素晴らしいネガになることを確証できたので

今後はそれで処理方法を変えながら表現の幅を広げられたら良いと思っている

そろそろ9月に開催予定の写真展用のプリントを始めないと間に合わなくなる

実は少し焦り始めている・・・



MAMIYA645 Pro TL
SEKOR C80mm F1.9
FOMAPAN200
Rollei Supergrain
1+12 21℃ 6min.
Y2




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# by pianoartech312 | 2017-06-24 19:00 | Portrait | Comments(0)

休日はひとり旅(6)

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この展望台に来る前に 概ね予定していた撮影は終わっていた

時間が余ったら別の場所へ行ってみても良いかと思っていた

展望台から下に降りて来ると ちょっと見慣れない景色に驚いた

とは言え ずっと以前から変わりない景色なのだが今まで意識がなかったのかもしれない

背景の緑も手伝ってか なんとなく何処そこの立派な神社にでもいる感覚だった

「なんとなくイイねぇ。ここでも撮ってみよう♪」

私は彼女を色々な場所に立たせてみて背景を見ながらカメラに収めた

「今日のアドヴァイス、覚えてる?」

私は彼女に聞いた

「もちろん♪」

「じゃあ、実践してみよう」

私はファインダーを覗きながら一つ一つ確認するように彼女に指示をした


その『アドヴァイス』とは「HKK」の法則だ

「じゃあ、まず『H』!」

彼女は少し体をひねる

「次は『K』!」

彼女は右足の膝を折ってつま先を地面に付けて左足とクロスさせた

「じゃあ、最後の『K』!」

私がそう言うと彼女はほんの僅かだけど首を傾けて笑った

「やりすぎだよ!」

私は思わず笑ってしまった

「怜さんが『やれ!』って言ったんでしょ!」

彼女も少々おふざけが過ぎたと思っているのか笑いを耐えられなかった様子だ

「君はそんなことをしなくても十分に可愛いよ」

その場を収めるために言った言葉だが 本当のところでもある

初めて彼女を撮ってからちょうど1年

写真に対しての苦手意識はさほどではないけれど やはり緊張はしていたと思う

そう言う意味ではこうして冗談に付き合ってくれる姿勢は「撮られる楽しさ」を見つけた証拠かもしれない

今度はこの公園にあるメタセコイアの森が黄金色になる頃に もう一度彼女と訪ねてみたい


<おまけ>

最後の『K』の手前に捉えた彼女の姿(笑)

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# by pianoartech312 | 2017-06-23 19:00 | Portrait | Comments(0)

休日はひとり旅(5)

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谷から「山」の頂上を目指した

どこまでも続くように見えた階段を登り切ると広場があって その奥に展望台がある

「この展望台からだと新宿がよく見えるよ」

「新宿?本当に?」

「あぁ。それじゃ、上ってみる?」

エレヴェーターに乗ってすぐに展望デッキに到着すると目前には霞んだ景色が広がった

「あぁ・・・ちょっと霞んでるね」

「でも気持ち良いわよ。多摩川がすぐそこに見える!」

私は遠くを見回した

手すりの手前にはよく晴れた日の写真があり 主だった建物や景色を示すガイドがある

「ほら、あそこに見えるのが都庁だよ」

「え?」

少々霞んでいるが それでも都庁と周りの高層ビル群が見えた

「うわぁ、本当だ!以外に近いのね」

「天気が良いと筑波山も見えるらしい。今度は真冬に来てみると良いね」

360度見渡せる回廊をぐるりと一周して高台からの景色を堪能した

「さて、ここでも写真を撮ってもらおう♪」

「怜さんを撮るのね」

「そう。でも今度はこのカメラで」

私はモノクロフィルムが詰められたマニュアルフォーカスの一眼レフカメラを彼女に渡した

「え?これで?撮れるかしら?」

「大丈夫。難しいことは一切ない」

私は彼女に使い方を一通り教えた

ファインダーをのぞいた彼女は驚いた

「うわぁ。なんかこの間のカメラとはまた違った感覚で綺麗!」

この間のカメラとは前回持参した二眼レフカメラのことだ

「じゃあ、それで私を撮ってみて♪」

彼女は色々と考えた挙句に立ち位置を指示した

谷にいた時にはさほど感じなかった風が この展望台では「強風」に感じるほどで

時々彼女は帽子を飛ばされそうになった

「撮るわよぉ!」

彼女は片手で帽子を抑えながらシャッターを押す

「でもピントは大丈夫なの?」

「ええ。きっとよく撮れているわ♪」


後日談として記すが 実際のところ この時撮影された画像は見事にフォーカスアウトだった

そのことは まだ彼女には知らせていない・・・

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# by pianoartech312 | 2017-06-22 19:14 | Portrait | Comments(0)

休日はひとり旅(4)

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梅雨入りはしているのだが 今日はそんな気配は微塵も感じられない

ここ最近の傾向としては「梅雨入り宣言」後の数日間は晴れる日が多く

6月一杯はあまり梅雨らしい雨が降らない

そして梅雨明けは少しずつ後ろにずれている感じがする

何れにしても今日はとても暑い

彼女にも暑さ対策については注意喚起した

この公園に入ってからすぐにミネラルウォーターを自販機で買って時々口にする

以前にも記したが私は数年前に軽い熱中症になったことがある

その時は喉が乾いたという感覚があまりなく 気づいたらそうなっていた

「ホタルの里」と呼ばれる谷を歩いていく途中にベンチがある

ここで少し休憩をしながら彼女を撮ってみた




「ここは日陰がないね。でもここでも撮ってみよう」

「ちょっと待って。お水を・・・」

彼女はバッグからペットボトルのミネラルウォーターを取り出して口にした

「だんだんと温まってこない?」

「まだ大丈夫よ」

「でも今日は想定外に晴れてしまったね。君の帽子は正解だった」

「本当は日傘も考えていたんだけどね」

「持ってこなかった?」

「黒しかなかったのよ。森林浴で黒い日傘は似合わないと思ったの」

「なるほど。でも日傘は大抵、黒だからね」

「じゃあ、ここでは『お昼休み』のイメージかな。雑誌を読んでいるうちに居眠りをしてしまう・・・」


私は「小道具」として持参した雑誌を彼女に渡した

『旅と鉄道』という雑誌で 鉄道マニア向けとも旅行愛好者向けとも言える雑誌

でもこの中に使われる巻頭カラーの写真が時々心に焼きつくことがあって偶に買ってしまう


「実はね、さっきの客車の中での撮影はこのカットを真似ているんだ」

私は雑誌の初めの方にある見開きで掲載されているカットを彼女に見せた

「なるほどぉ。確かにいい感じね♪」

カメラを持った若い女の子が古い客車のボックスシートで車窓をカメラで捉えようとしている

本当にワクワクしている彼女の様子が見て取れる

ベレー帽をかぶったその女の子と今日の彼女を重ねてみたのだ


「こうしてみると今日の帽子は正解だったのね♪」

「そうそう。本当によく似合っているよ」

「よかった♪」

彼女も満足そうだった






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# by pianoartech312 | 2017-06-21 19:00 | Portrait | Comments(0)

休日はひとり旅(3)

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午前中から日差しが強く 暑さも感じられる

でも湿度を感じないこともあって不快感はない

日陰に入ると本当に涼しく 土と水の匂いがその感覚を増幅させる

遊歩道を歩いていると ここが新宿からわずかな距離にある場所であるとは信じられない

「どこを見ても『緑・緑・緑』で驚いたわ。こんな場所があったのね」

「本当だよね。ここだけ切り取って写真にして『長野県の森です』って言っても信じてもらえそうだよね」

「ええ。全くわからないわ」

「今はちょうどホタルの時期だから夜になると見られるらしいよ」

「子供の頃はよく見たわよ。家の近くにもたくさんいたから」

「へぇ。それは良い環境だったんだね」

「田舎だったから」


この遊歩道は公園の谷間にある

「ホタルの里」とされた場所で 綺麗な水が流れている

一回りすると必ず急な上り坂にあう

それがかなりな距離なのだ

しかし どこまでも続く様な階段がとても雰囲気があって

一部だけに日差しがあったりすると思わずそこで撮りたくなる

彼女も同じことを思うのか 先に見えてきた長く続く階段をみつけて指をさした

「あそこ、なんか良いわね」

「そうだね。じゃあ、あそこで撮ってみよう♪」

彼女はわずかに当たる日差しの元に身を置いた

「手すりに近づいて」

私が彼女に指示をした時に彼女が叫んだ

「あぁ!なんかいる!」

「え?」

「木の枝みたいな虫がいるわ!」

彼女は虫が苦手な人だ

それでも その「むし」に少なからず興味を持ったのか 遠目に覗き込んでいる

私も彼女の元に近づいて「それ」を確認した

「あぁ、『ナナフシ』の仲間だね。擬態だよ。見事だよね」

「ナナフシ?」

「どう言う昆虫かは知らないけど、とにかく変装の名人だね」

私たちの扱いが鬱陶しいと感じたのか ナナフシと思われるその昆虫はそそくさと移動して行くうちに

ポトリと下に落ちてしまった

そうなると もう見つけられない  そのくらい見事な「擬態」なのだ

「あぁ・・・もうわからないね」

「でも初めて見たわ。いろんな生き物がいるのね」

「それもまた良い記念になったね」


よく笑う彼女だが この時ばかりは普段とは違った笑顔になった

そんな場面を捉えることができたのも ナナフシのおかげか…

さて この階段を登ることにしよう・・・




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# by pianoartech312 | 2017-06-20 19:00 | Portrait | Comments(0)