人気ブログランキング | 話題のタグを見る

モノクロフィルム

モノクロプリント実習(その11)

モノクロプリント実習(その11)_b0366473_17562535.jpg

今回は持参したネガが少々アンダーのものだった

ネムイものではないのだが アンダーはやはり致命傷だ

まずはテストピースで露光時間を決定するが その段階ですでに難しいことが明白だった

でも初めの1枚はストレートで焼いてみてから修正する箇所を検討するので とにかく焼く

それが右の写真

顔が黒っぽくなっている

単純に露光時間を減らして焼けばそれは防げるが

全体的な締まりはなくなる

そこでコントラスト調整用フィルターの号数を0.5号分だけ上げて

露光時間を0.5秒だけ短くしてみる

それが左の写真

このわずか0.5秒が大きい

ただ このカットはまだマシだった



問題は次のカット

モノクロプリント実習(その11)_b0366473_17562472.jpg

何が難しいかと言うと 彼女の背景に窓があること

オーバー気味にして光に包まれている雰囲気を出すのも良いが

やりすぎるとハレーションを起こす可能性が大きい

彼女の顔や抱いている犬にも影響が出るだろう

これも先ほどと同じ理屈でコントラストで調整しながら露光時間を0.5秒刻みでテストして

さらに窓と犬の頭の部分を覆い焼きするなどしてみた

このカットだけで5枚は焼いたと思う

今回はいつも指導してくれる先生が不在だったため暗室のスタッフの方にアドヴァイスをもらったが

実は先生よりも突っ込みどころが厳しく 実に明確に指摘してくれる

今回の事の次第を初めから説明して このプリントに至った事を話した

「方向性はそれで正解ですね。十分に黒も出ているし、彼女の顔も潰れていない。適正ですよ」


色々と試行錯誤をしながら自分で考え 自分が「こうしたい」と思うプリントを認めてくれた

それが何よりも嬉しかったし自信になった


しかし 何れにしても撮影時の露出ミスが問題なのだ

ただ今回ばかりは「経験」を重ねるための良いサンプルだったと思えば良い


『適正露出と正確なフォーカス』が『美しいネガ』を作るための条件だ

『美しいネガ』ができれば『綺麗なプリント』ができるし

コントラストをコントロールする楽しみが一層大きくなる

それがアナログのモノクロプリントの醍醐味なのだ


それともう一つ

今回はちょっと現像に工夫をしてみた

Kodak 400-TX と D-76 は実に素晴らしい組み合わせなのだが

「あと もうひと押し」が欲しいと思う時がある

その「自分の好み」を引き出すための現像処理の工夫は 自家現像をされる方なら誰もが持っているはずだ

それらについては また改めて記事にすることにしようと思う









by pianoartech312 | 2017-05-04 19:07 | モノクロフィルム | Comments(0)

女性ポートレイトとモノクロフィルムについて追求しています♪


by pianoartech312
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31