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「最近、『コケジョ』が多くて嫌になるわ」

綺麗に手入れされた苔にスマートフォンを向けて写真を撮る若い女性を見過ごして彼女は私に言った

「『コケジョ』??」

「『山ガール』や『リケジョ』みたいなものよ」

「つまり?」

「苔に癒されるのを楽しむ若い女性の総称かしら」

「それが何で嫌なの?」

「『ニワカ』だからよ。私は本物よ」

彼女は自他共に認める「苔マニア」だ

彼女を喜ばせるならスィーツの美味しいお店より苔の綺麗な神社仏閣に連れて行くのが良い

本来ならば今日は特別な「苔」を彼女に見せてあげたかった

別にマニアでもない私がみても「すごい!」と思える場所があったからだ

しかし再三記しているように悪天候でそれを断念した

その代わりに 綺麗に手入れされた「苔」を見ることができるこの竹林へやってきた

「苔はシメシメのシーズンが見頃なの。今は乾燥しているから厳しい状況なのよ」

「シメシメ?」

「湿気の多いシーズンよ。でもここの苔ちゃんたちは頑張ってるわ♪」

「苔ちゃん・・・」

私は笑った

この寺は本当に苔が見事で美しい

言われてみれば夏場に訪ねると階段の石垣は本当に綺麗な苔がむしている

その緑が自然界でしか存在しないような深い緑でとても美しい

「そうか。。。じゃあ、リベンジは梅雨明け頃がいいね」

そんな竹林の中でも彼女を捉えて見る

悪天候にもかかわらず 綺麗な苔を見てテンションが高い

ま いいか。。。





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by pianoartech312 | 2017-02-28 19:00 | Portrait | Comments(0)

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鎌倉において「あじさい寺」と言えば北鎌倉にある「明月院」だった

ところがここ数年はその座を極楽寺にある「成就院」が取って代わったと言える

あまりにも有名なこの景色は必ずと言えるほどガイドブックなどに掲載されている

一昨年から改修工事が始まって紫陽花を鑑賞することができなくなったが

確か今年には修繕が終わるのではなかったなか?

初めて鎌倉に来る人にはこの景色は黙っておくことにしている

この長い階段を登り 後ろを振り向いた時の反応がそれぞれで面白いからだ

由比ガ浜から逗子かまでを見渡せる

しかし海は大荒れで その塩しぶきで遠くの景色が霞んでいる様に見えた

なんだか此処までその塩しぶきが飛んできているのではないかと思えてしまった

極楽寺の切り通しの「峠」と言えるこの場所ならば風通しもいいし

その強風は彼女の正面から容赦なく吹き付け 彼女の髪を乱れさせる

それでも何だか彼女は楽しそうだ

先ほどから帽子をかぶることをしていない

ずっと手に持って歩いている

やはり風に飛ばされることを恐れているのかもしれないな

次回来る時は のんびりとこの景色を見ていられるはずだ

紫陽花のピークが終わる頃がいいかな・・・

さて また江の電に乗って鎌倉へ戻ることにした




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by pianoartech312 | 2017-02-27 19:00 | Portrait | Comments(0)

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あちこちで記しているが「一応、鉄道マニア」でもある私は

江の電の撮影スポットにもモデルの女性を連れて行くことが多い

この神社は紫陽花の時期ともなると溢れるほどの「撮り鉄」で埋め尽くされる

もちろん今の時期ならそんなことは無いのだが

それでも必ずと言えるほど何人かはカメラを構えている

鳥居の裏から見るその光景はガイドブックなどではおなじみの絵になるのだ

そんなスポットでもある神社なのだが至って普通の神社で

特別広いわけでも無いし 何か特徴があるわけでも無い

でも私はここが好きで 何度となく女性を撮影している

この神社の社殿は実に威厳があってモノクロームフォトにはうってつけだ

鎌倉独特の雰囲気と創りがあるのかもしれない

そんな「男性的」な社殿を背景に女性を撮影するのが何とも良い

そしてこの時 おそらく今日最後の日差しが彼女を照らした

立体感を増す社殿と白をまとう彼女が実に良かった


「それで結局、今日のランチはどうするの?」

彼女が効いてきた

「軽いものがいいな」

「軽いもの?」

「ん。サラダ多めのサンドイッチとか、パスタとか・・・」

「どうして?体調でも悪いの?」

「いや、そうじゃ無いけど。。。」

「でも、それイイかも♪」

「それに、後でお抹茶と高級和菓子を頂く計画もあるからね」

「高級和菓子?」

「鎌倉では屈指の老舗和菓子屋の高級和菓子。本当に美味しいよ」

「そうか。じゃ、軽めのランチにしましょう♪」


結局は私がいつも立ち寄る古民家カフェでランチとなった

しかしテーブルに着く頃には窓がカタカタと音を立てて強風に揺さぶられるほどの天候になってしまった

さっきの日差しは本当に運が味方してくれた最高の一瞬だった


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by pianoartech312 | 2017-02-26 19:00 | Portrait | Comments(0)

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鎌倉という街は山に囲まれた土地で

浜から少しでも離れると強風の影響はさほど感じなくなる

私からしたら近所ということもあるが 飽きる街ではない

しかし だからと言って誰もがここで「絵になる」訳でもないことはよく知っている

そして出来ることなら鎌倉は「雨」が良い

特に梅雨時期のシトシトと降るような雨は実に風情があって良いのだ

だから次にリベンジをするときは その頃が良いと思っている


「今日のランチは何が良い?」

ファインダーを覗きながら私は彼女に聞いた

今思えば 初めて彼女を撮影したときは彼女なりに緊張していて

どんどん話しかけて気持ちをリラックスさせることに意識を置いた

ところが最近はそうした雰囲気は一切なく

彼女もそれだけ慣れたということなのだ

「ん・・・何でもいいかな」

「それが一番ツマラナイ答えだよ。せめて『系統』だけでもないの?」

「系統?」

「例えば『和食』とか『洋食』とか『イタリアン』とか」

「そーねぇ。。。何でもいいわ」

「焼肉でもいいのか?」

私は意地悪をした

「それは無いわね」

彼女が笑った

どんな答えが返って来ても行く所の候補は二、三ヶ所しかない

「本当はここで撮影するときは雨がベストなんだよ」

「何で?」

「とにかく雰囲気がガラリと変わる。砂利が濡れているだけで重みが出る」

「なるほど。。。」

「両脇の木々の緑が濃くなるし、向こうに見える門の瓦も重みが出る」

「あぁ… そうかも。。。」

「和服なら尚いいね」


彼女も和服姿なら問題なく絵になるはずだ

ただ それだけで和服を着てもらうのも申し訳ない

今日みたいな白を基調にした服装なら彼女の魅力を十分に引き出せる

さて そろそろランチタイムだ。。。








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by pianoartech312 | 2017-02-25 19:00 | Portrait | Comments(0)

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「春二番」という言葉があるとは思えないが

つい先日の「春一番」から三日後に同じような天気になった

しかし今思えば あの日よりも風は強く 交通の被害も大きかった

「春一番」の条件を満たしてしまったから三日前が認定されたが

そうでなければ この日が正真の「春一番」だったはずだ

午後からは急速に天候が悪化する予報になっていたので

当初予定していた場所での撮影は中止することにした

足場も悪く 危険が伴う可能性があるからだ

そうでなくても この強風で浜での撮影や 浜からほど近い路地裏での撮影も諦めざるを得ない

欲しかった「絵」がまるで撮れない状況の中で久しぶりに彼女を撮ることになった

ただ救いは南風だったために寒くなかったということ

鎌倉においては彼女に見せたい景色がたくさんあった

今回はそれが叶わなかったが また梅雨の頃にもう一度 ここで彼女を撮りたい



江ノ電を間近に見ることができる線路脇で電車待ちの彼女を捉えた

「どうして帽子を?」

彼女が帽子をかぶる姿を初めて見た気がしたので私は彼女に聞いた

「風が強いから、髪が降り乱されると思って…」

「でも、帽子が飛ばされるとは思わなかった?」

彼女の根拠を私があっさりと否定してしまったので彼女も笑うしかなかった

いつも白を基調にしたファッションなのだが 彼女にはそれがよく似合っている

大幅な予定変更を余儀なくされて 今日はどうしようか?と考えている

日差しが眩しく 暑さすら感じ始めてきた。。。





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by pianoartech312 | 2017-02-24 19:00 | Portrait | Comments(0)

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【 モノクロフィルムの比較 】

今回の撮影では本当に久しぶりにOLYMPUS OM-3Ti を使ってみた

そしてKodak 400TX とD-76 の組み合わせも3年ぶりくらいかもしれない

今回は光量不足の状況で撮影することが多くなることがわかっていたので

本当の意味で「微粒子」にしてみようかと考えた

そうでなければロジナールで処理していた

現像を終えて乾燥のために吊るしてみると

「あぁ、このネガだ・・・」

実に美しいネガが出来上がった

1+1 20℃ 9分45秒

これ以上ないというくらいの「基本処理」だ

スキャニングをしても その感覚は変わらない

少々 黒が潰れる癖はともかく

これなら普通にプリントしても無理がなく表現できる

シャドウとハイライトの適当なコントラスト

独特のグレー

今回のネガをプリントするのが楽しみでならない



OLYMPUS OM-3Ti
zuiko 50mm F1.4
ND-4 使用
Kodak 400-TX
Kodak D-76
1+1 20℃ 9:45




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by pianoartech312 | 2017-02-23 19:00 | Portrait | Comments(0)

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建物の中にいると さほど風を感じなかったけれど

やはり外に出れば容赦なく春一番が吹き付けてくる

併設のカフェに入ってお互い甘いものを食べてホッと一息

天気は良いのだが時間が経過するにつれて風に冷たさが混じるような気がした

東京湾に注ぐ川の 「桟橋」とも呼べるところで彼女を撮ってみた

川面の反射を利用するにはちょっと厳しい状態だったけれど

それでも彼女の背後を照らすそれはとても綺麗だった

私は彼女には直接言ったことはないけれど

彼女の一番綺麗な角度を知っている

彼女の左側から 右目が少しだけ見えるような角度で彼女の視線をコントロールする

普段の彼女とは少し違った表情になる

でもきっと勘の良い彼女なら気付いていたかもしれない

今日は執拗にそうした角度を要求したからな

本当は真冬の彼女を残したかったけれど これはこれで仕方がない

でも「春一番」に当たったことは偶然にしては良い記念になったのではないかな

川面を吹き抜ける風が砂埃を舞い上げた

彼女は目を閉じてそれを避けようとする

偶然にも彼女の一番綺麗な角度を捉えることができた




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by pianoartech312 | 2017-02-22 19:00 | Portrait | Comments(0)

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時代劇などでよく見かける「長屋」があった

建物そのものは本当に質素だが思ったよりも広くて悪くない

冬は寒いかもしれないが 夏場は案外と風通しも良く涼しいかもしれないと思った

「あぁ… 悪くないね」

「こういう所が好きなのね」

「ん… そうかもしれないな。でも一人で暮らすのならこれで十分だと思うよ」

「そうねぇ。。。でもなんだか独居房みたいだわ」

どこからともなく梅の花の香りがした

この「部屋」にあるちゃぶ台の上に花びらがいくつか落ちている

「窓」と呼んだら良いのだろうか そこから見える正面の母屋の脇に梅の木があって満開の花をつけている

「私は小さい頃から狭い所とか暗い所が好きだった」

「普通は反対じゃない?」

「そうだね。だから親に叱られて押入れに入れられても何とも思わなかったし嬉しかった」

「それじゃ、お仕置きの意味がないわね」

彼女が笑った

「それじゃあ、その窓の脇に座ってくれる?」

「こんな感じ?」

彼女に対して「座る」と言えば 彼女はいつも「正座」して座る

それは前回もそうだったのだが 彼女の座る姿は実に良い

「いや、今日は『体育座り』が良いな」

「体育座り?!」

「別に小学生がやるみたいに座らなくて良い。要するに膝を立てて壁に背中を預けてもらえれば良いよ」

それには理由があった

いくら広いと思えてもやはり6畳程度の広さ

レンズにも限界があるからどうしても足が収まらない

それなら ちゃぶ台を前ボケにして足を隠してしまえば良い

膝を立てて座ってもらえれば 彼女の体のラインは自ずと見える

この状況の中で リラックスしている様子がわかればそれで良かった

2月だというのに ジーンズの裾から素足がのぞいている

この春一番のおかげで そんなラフな彼女の一面を残すことができたのかな

こういう彼女の表情は・・・ 何だか良かった






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by pianoartech312 | 2017-02-21 19:00 | Portrait | Comments(0)

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「私、時間があればいつもこうして日光浴をするの」

「へぇ。それはイイね」

「何も考えずにボーッとしているのは幸せだわぁ」

「そうかもしれないな。。。気持ちイイもんな♪」

彼女は古民家の縁側に座ると全身に日差しを浴びた

ここだと建物に囲まれていることもあって さほど風の影響がない

風があっても暖かいのだから

それを感じなければ さらに暖かさを感じることができる

今の時代 こうして縁側で日向ぼっこをするなんて贅沢な話だ


彼女はすぐ脇にあったミシンに気付いた

「あぁ、これ、ミシンよね?」

「そうだね。足踏みミシンだね。うまく踏まないと反対に回ってしまうから難しいんだ」

「私は電動でも難しいわ」

彼女はケタケタと笑う

「なんで?」

「私、裁縫が苦手なのよ。ミシンも持っているけどうまく扱えないの」

意外だった

手先が器用とか不器用ではなく

裁縫にしろ 編み物にしろ 一級品とまではいわなくても そつなくこなすイメージがあった

「そーなの?じゃあ編み物とかも?」

「ダメだわ」

「高校生の頃とか、好きな男の子に手編みのマフラーを編むとかしなかった?」

「だって、買ったほうがいいじゃない♪」

そういう時の彼女の笑顔は本当に子供っぽくて憎めない

なんの恥じらいもなく ごくごく当然という意識の中で発言する彼女の表情はとてもいい

しかし私の中の彼女のイメージはだいぶ崩れてしまった…



でも彼女にしかないその雰囲気は私の写真の中で活かされるのであれば十分だ

私の中の彼女はいつまでも変わらないと思っている





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by pianoartech312 | 2017-02-20 19:00 | Portrait | Comments(0)

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「春一番」が通り過ぎたらしい

「桜の開花」のプレイペント的な意味合いも含まれるような季節用語で私はあまり好きではない

彼女と訪れたこの場所の近くには東京湾に注ぐ川があって

その昔は この川の両岸を漁師屋敷が立ち並ぶ光景が見られたと言われている

その面影は今でもあって どこからともなく潮の香りがするような気もした

今となっては護岸整備がされ その川に沿って永遠と言えるくらいの桜並木が続くのだ

桜の開花予想が本格的に天気予報で流れ始めるこの季節は本当に憂鬱になる


「どうして?これから段々暖かくなると思うとウキウキしない?」

「・・・しないなぁ。。」

どうやら彼女は春の訪れが楽しみでならないらしい

「花粉症なの?」

「いいや。おかげさまで未だに症状はないよ」

「でも今日は暖かくてよかった♪」

「でも風が強すぎるね。春一番になるとかテレビで言ってたよ」

「もう髪がひどいわ。。。」

長い髪を後ろでまとめている彼女を初めて見たかもしれない

そうでもしないと今日の強風には耐えられそうにない


漁師の住まいを再現した家屋が立ち並び 

それぞれが私の子供の頃にはまだ現実に存在した景色であっても

彼女にとっては遠い記憶の中の ほんの微かな物でしかないようだった

全てのものに興味津々で やたらと扉や引き出しを開けては喜んでいる

そんなレトロな背景の中で彼女をどう表現するか?

それをずっと前から妄想していた

子供っぽく笑う彼女の表情がこの景色の中に心地よく収まると思っていた

さて 今日はどんな記憶が残せるのかな・・・

今年の「春一番」に彼女を残してみるのもイイものだと思った








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by pianoartech312 | 2017-02-19 19:00 | Portrait | Comments(0)