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Rollei Retro400s と D-76

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前回まではRollei Retro80s について連載したが

その中で「D-76で現像した経験がない」と記した

なのでカメラの中に未露光が多く残っていたRetro400s を「消化」して

Kodak D-76 で現像処理して見た

今まではRodinal でしか処理したことがなかったので結果が楽しみだった

まず迷ったのが現像時間

フィルムの箱の内側にはメーカーが推奨する時間が記されている

それによると・・・

『 20℃ 1+1 16min. 』

しかし多くのマニアが参考にするサイト内では

『 20℃ 1+1 11min. 』

この5分の差は何だろう?あまりにも大き過ぎる

どちらを取るか?となればオーバー側を選択するのは当然の話

しかもフィルムメーカー推奨ということもある

実際に現像を終えてネガを眺めると 実に良い

独特の黒の締まり(ネガだと白から透明に抜ける)がわかる

そして粒状性が実に良い

D-76 独特の綺麗に並ぶ粒子が見える

Rodinal だとこれが大きく目立つ

また静止現像だとツルツルになってしまう

1+1にしたこともあってシャープネスもやや上がる

真鍮にクリアラッカーを施したトランペットの質感がよく現れている

これがMAMIYA ではなくRollei のカメラだったりすれば また違った雰囲気になったはずだ

しかし私個人はこのレンズの描写がとても好きだ

これも機会があったらプリントして見たい

そこで初めて本当の粒子構造を確認することができるはずだ

シャープネスこそやや劣るかもしれないが

シャドウの滑らかさと粒子の細かさと言う点では

D-76 に分がある様な気がした

やはり万能であり 優れた現像液であると言える


MAMIYA C330S
SEKOR 80mm F2.8(old type)
Rollei Retro400s
Kodak D-76
20℃ 1+1 16min.

*今回は黒が多いカットなのであえて白枠を付けてみました







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by pianoartech312 | 2017-04-29 19:00 | モノクロフィルム | Comments(0)

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過去にこのフィルムを購入したのは一度だけだ

5本をまとめて購入した

それ以来 同シリーズの400s は度々使用することがあったが このフィルムは使用していない

今年は来月からの撮影にはFOMAPAN100 とRollei Retro80s を併用してみるつもりでいる

ただ 過去に使用した時の現像処理は全てRodinal での静止現像だった

時には1+200 で80分という処理もした

その影響もあって実にシャープネスが高く ただでさえ粒子が小さいフィルムなのに

ツルツルと言える様なネガになっている

静止現像をすることで粒子は細かくなるが コントラストは低くなる

それでも元々ハイコントラストなフィルムであるがゆえに その影響を感じさせないのだ

実は400s にしろ80s にしろ Rodinal 以外で処理したことが無い

掲載したこの写真もRodinal 1+200 で静止現像している

次回はD-76 での処理を考えているが 恐らくは黒がより一層 濃くなるのでは無いかと思っている

もちろん実際にプリントしてみないことには分からない

何より 過去に撮影で使用した80s のネガをプリントしたことが無いのだから話にならない

今は『表現の最終形』は『プリント』なので そこでどうなるか?が最も重要になる

実際に女性を撮影する前に Rodinal で現像処理したネガとD-76 で処理したネガをプリントしてみようと思う

その結果がどうなるかによって 今後の方針を決めてもいい




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by pianoartech312 | 2017-04-28 19:00 | モノクロフィルム | Comments(0)

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この日は冬晴れで 日中は暖かさを感じるほどだった

ただ年末近いころで 一年で一番太陽高度が低い時期だった

路地裏で撮影しているが 彼女の顔が潰れない様にと塀のそばに位置付けて

わずかに当たる日差しをレフ代わりにしたのだ

カラーだったら完全に色カブリしている

このフィルムはzone が狭いと再三記してきたがこの写真のハイライト部分はそうでも無い

意外と出ていると思える

スキャナーで読み込むと黒が潰れる傾向にあると以前からも記しているが

実際にプリントすると案外とシャドウが出ることが多い

彼女のコートの右側のボタンが黒に沈みかけているがネガの上では確認できている

やはりこの写真でも特筆するべきところは彼女の足元だ

足は見えていないが 石の質感が絶妙に表現されている

そしてイミテーションではあるが竹で組まれた塀のシャドウからグレーの部分

これも見事なグラデーションだと思う

そして何よりもポートレイトで肝心なのは女性の顔だ

この場合も彼女の顔は十分に明るさが保たれ 影の部分も綺麗に表現されている

このフィルムの販売文句には「ポートレイトに優れた威力を発揮します」と記されている

以前なら「そんな事は無い!」と思っていたが今は違う




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by pianoartech312 | 2017-04-27 19:00 | Portrait | Comments(0)

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この日はあいにくの雨模様で寒い日だった

ただ広い公園だったこともあって何も遮る物もなく意外と明るさは確保できた

それにレンズシャッターの二眼レフだったので80s でもイケルと踏み込んだ

どんより曇り空なら必然的にコントラストは下がる

輝度差が乏しいためにメリハリがなくなりシャドウ〜ハイライトの差が曖昧になるからだ

しかしこのフィルムはこんな状況こそが威力を発揮する場面なのだ

空は完全に飛んでしまっている様に見える

しかし彼女の向こうに見える木々の色の違いが明確に出ていることに驚く

手前の大きな木は黒く表現されているが なぜ向こうの木々は分離したのか?

その理由は分からないが 芝生のグラデーションを見ても同じことがわかる

彼女が差すビニール傘も明暗が実によく現れている

なのにFOMAPAN100 ほどの「硬さ」を感じない

今 こうして改めて見ても面白いと思う

やはりプリントして見たくなった







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by pianoartech312 | 2017-04-26 19:00 | Portrait | Comments(0)

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このフィルムは「スーパーパンクロマチック」に分類される

しかも赤外線への感度が750nmとされていて フィルターを併用すれば赤外線フィルムにもなる

(人間の肉眼では390〜700nmが可視領域とされている)

なのでカメラの出し入れでも神経を遣わないと感光してしまう恐れがある

実際に私も裏紙の模様が写り込んでしまった経験がある

そして実に黒が濃く 密度も高いのが特徴

Adox Silvermax はzone が広く シャドウからハイライトまでが実に美しいのだが

このRetro80s はそれとは違った美しさがある

そしてzone は極めて狭いと言えるのだが 個人的にはグレーはそれなりに幅があると感じる

つまりシャドウとハイライトは極端だがグレーは階調が豊かであると感じている

この写真は春の晴天時に撮影しているが

意外と未舗装の路地が綺麗に出ているのが見て取れる

そして向こうに見える海も 水平線を挟んで空と分離しているのがよくわかる

それだけグレーが広いのだ

それはFOMAPAN100 とは明らかに違う

このフィルムで女性を撮るとどうなるのか?

実は過去にこのフィルムで女性を撮影したことがあった









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by pianoartech312 | 2017-04-25 19:00 | モノクロフィルム | Comments(0)

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桜も終わって もうすぐ4月も終わる

そして連休に入れば一気に「初夏」になる

太陽の高度は高くなり 晴れれば日差しも強くなる

今まではこの時期のフィルム感度には神経を遣い 迷ったことも多かった

ISO400 だとSS が1/500 までしかない古いカメラだと追いつかない

できることならNDも含めてフィルターは使いたくない

フォーカシングに影響が出るからだ

そこでISO100 のフィルムにすればと思うのだが

柔らかい描写が好きだった私にしてみるとこの感度域では選択肢が無いに等しかった

もちろん現像処理の段階で軟調にすることは可能だが

それでもフィルムの持つ質感はそうそう変えられるものでも無い

そういう意味でも前回も記したILFORD FP4 は理想だった

ところが モノクロプリントを始めてから『美しいネガ』へのこだわりが強くなり

またプリントそのものへの「好み」がまるで変わった

硬調でシャープネスの高いネガ(画質)を好む様になったのだ

それが例え女性ポートレイトであったとしてもだ

そこで最近はFOMAPAN200 やPAN100 で撮影することが多くなった

さらにはコントラスト調整用フィルターも併用する様になってどんどん硬調になっていく(笑)

しかし ただ硬調にすればいいだけでもなく やはりシャドウの締りや滑らかさも欲しいと思う様にもなった

過去に使用したフィルムで「これは無いな」と思っていたフィルムで今の自分では理想に近いフィルムがあった

それがこのRollei Retro80s というフィルムだ

400s は一時期 多用していたが80s はちょっとクセのあるフィルムで好きにはなれなかった

もともとRetroシリーズはzone が極端に狭く コントラストも強いフィルムで

露出にはかなりシビアな正確さが要求される

しかし ハマった時の黒は実に美しいものでネガが綺麗に抜けるのだ

実際にこのフィルムで撮影したネガをプリントしたことが無い

なので機会があれば是非テストも兼ねてプリントしてみようと思う

そしてこのフィルムではRodinal で処理するのがベストだと思っている

掲載した写真は まさにこのフィルムの特徴がよく出ている良い例だと思う




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by pianoartech312 | 2017-04-24 19:00 | モノクロフィルム | Comments(0)

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4月21日の朝

いつもの様にTwitterを見ていると驚きの記事がリンクされていた

『サイバーグラフィックス、モノクロ感材を10〜15%値下げ』

本当に「二度見」をしてしまった

7、8年前までさほどの価格ではなかったこれらの感材が

Kodak の一斉値上げとほぼ同時期に通常では考えられない値上げをした

ほぼ倍近い値上げになったのだから驚いた

このブログ内においてもILFORD のフィルムについては何度となく触れたが

HP5やFP4 はKodak TRI-X とは一味違う雰囲気があって人気を二分していたと思う

後になって私もFP4の黒とグレーを認める様になったのだが

その時にはもう値上げがされていて簡単に買える値段ではなかった

今回の値下げ率は10%〜15% とのことなので

それでも普段使用しているFOMA から比べればまだまだ高い価格だが

Rollei などとはほぼ同額になる

今まで1,000円以上していたものが850円前後になるのだ

またこれで買ってみようかな。。。という気持ちが芽生えた


上の写真は3年前の2月に ILFORD FP4 で女性を撮影した最後のもの

これ以来 ILFORD の感材は使用していない


今回はフィルムと同時に3種類の印画紙も値下げの対象になった

これについても できることなら一度使用してみようかと思っている・・・







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by pianoartech312 | 2017-04-23 19:00 | モノクロフィルム | Comments(0)

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以前に「新兵器」としてFOMA の印画紙を購入したと記したが

今回のプリント実習で早速テストしてみた

初めはいつも通りに5×7サイズでプリントをしてみて

イメージ通りにプリントできたものをサンプルにして12×16 に挑戦してみた

まずは何といっても引き伸ばし機のレンズがかなり高い所まで行ってしまうので

身長の低い私には届くこともなく 椅子に乗ってサイズを調節することが苦労の始まりだった

それから水平を見極めてイーゼルに少しかぶるだけのサイズに調整

そして大まかなフォーカスを合わせてからルーペで微調節するのだが

これも調整ノブが上の方にあるのでルーペを覗きながらが難しい!

これは経験の無いことだったので想像を絶した(笑)

おまけに今回はソフトフィルターを入れているので粒子が大変見辛く

テストピースは完全にフォーカスアウトだった

もう一度しっかりとフォーカスを調整してからテストピースの結果を踏まえて露光時間を割り出した

「試し焼き」とも言える1枚目は大カビネで焼いたものよりもコントラストが弱い印象がある

そこでもうだけ露光時間をかけてみることにした

先生は「悪く無いとは思う」と言ってくれたが「君が納得できるようにやりなさい」とも言う

そこでもう一度やり直してみると・・・

定着液に滑り込ませて印画紙を表に返した時に「あぁ、イケる」と納得した

それを先生にみてもらうと先生は珍しくメガネを外して凝視する

「何か?」

「ん・・・何だかしっくりしないな」

「あぁ、これソフトフィルターを入れて撮ってますから」

「あぁ、そうか…」

それでも先生はぎこちない印象だった

予備水洗を終えて 本水洗をしているところにまた先生が後ろから覗いた

「おい、これ、被ってるぞ」

「え?」

「ほら、見てみろ。余白がだんだんとくすんで来ただろう?」

「でも暗室の中で初めて開けたんですよ」

「それは知ってるよ。だからかなり古くて化学反応したんだろうな」

「・・・」

「そもそもFOMAの印画紙はもう5年くらい前から日本には入っていないんだよ」

「えー!そうなんですか!」

「そうかぁ。。。だからコントラストが乗らないんだな」

私は改めてまじまじと印画紙を眺めていた

「まぁ、普通の人ならわからないよ。でもせっかく良い写真だから新しい紙でもう一回やってみると良いよ」

先生にそう言われて次回までには新しい印画紙で焼きなおすことにしようと決めた


なるほど どうりで安いのかも納得できた

まぁ それでも初めての大伸ばしは成功したから満足している

それを自宅に持ち帰り 早速フレームに収めて見た

120サイズではあるものの ここまで伸ばしても粒子の荒れが目立つこともなく

写真として問題はなかったのが嬉しかった

やはり「これ!」と思うカットは大きくして飾っておきたいものだとしみじみ思う


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by pianoartech312 | 2017-04-22 19:00 | 現像関連 | Comments(0)

Playing for Time(7)

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【モノクロフィルムの比較】

今回も前回に引き続きMAMIYA645 を使用した

今回は天気が安定した晴れが見込めたので午前中にはISO100の FOMAPAN100を

午後は前回同様にFOMAPAN200 を選択

ただ 今回はソフトフィルターとY2フィルターを併用してテストして見たかったのだ

特に解像度の高いFOMAPAN100 はその仕上がりがある程度は想像できたが期待も大きかった

出来るだけ輝度差の大きな条件で この石造りの建物ならその質感を十分に表現できると思っていた

結果は満足できるものだった

そしてすぐにこれをプリントしてみることにしたのだ

プリントの際にも3.5号のやや強めのフィルターをセットして露光する

このフィルムの特徴でもある「潰れる黒」がさらに進行して行くのがわかる

彼女の顔が潰れないように白い窓枠の前に立たせてその反射で持ち上げた

背景をやや暗くすることで彼女の足元に漏れる光をにじませる

全てがイメージ通りでうまくいった

プリントそのものも満足できる結果だった

昨年までの自分なら こうした処理はまずしなかった

モノクロームのプリントは光と影とコントラストで決まる

そして極端なほど強いコントラストを望むようになった

それはデジタルのRAW編集にも影響が表れていると思っている




MAMIYA645Pro TL
SEKOR C55mm F2.8N with Y2
FOMAPAN100Classic
Kodak D-76 1+1 20℃ 10min.


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by pianoartech312 | 2017-04-21 19:00 | Portrait | Comments(0)

Playing for Time(6)

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「KITTEには行ったことある?」

私は彼女に聞いた

「ないの。行く機会はあったはずなのにね」

「そうかぁ。じゃあ、今から行ってみよう♪」

私はこの建物の展望台から見渡す東京駅が好きだ

過去にも何人かの女性を連れてきてはスナップ感覚で撮影している

上りのエスカレーターに乗って まずは「旧局長室」へ向かった

ここから見ると窓の外に東京駅のドームが見える

それを背景にうまく利用するとイタリアの古い街にでも来たような絵になる

彼女に窓際に立ってもらって顔半分より少しだけ私の方に見えるように位置して

窓からの光と室内の暗さを生かし 窓の外をできる限り飛ばさないようにして露出する

「ほら、どう?なんとなく素敵だと思わない?」

私はカメラのモニターを彼女に見せた


「わぁ!ほんとだ!」

彼女はそうした雰囲気も醸し出せる 本当に絵になる女性だと思う

次回は是非とも夏に彼女を撮ってみたい

場所はどこが良いだろうか?

今から楽しみでならない


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by pianoartech312 | 2017-04-20 19:00 | Portrait | Comments(0)